砥石の種類と天然砥石・人造砥石の違いについて
今回は、自分で彫刻刀やノミを研ぎたい・研いでみたいという方に砥石のことを少し話していこうと思います。ただ砥石に関しては砥石の専門店があるくらい奥が深い話なので、私の知っている範囲での説明になります。ご理解の程よろしくお願いいたします。
砥石の種類
砥石は目の細かさによって「荒砥石」「中砥石」「仕上げ砥石」の3種類の用途に分けられます。
荒砥石とは
三種類の中で一番荒い砥石になり、番手は#100~#400前後のものになります。
荒砥石は目が粗く研ぐ力が強いので、基本的に刃こぼれを直したりするときに使用する砥石です。
中砥石とは
三種類の中で一番最初に準備してほしい砥石です。番手は#1000前後のものになります。
中砥石は切れ味が悪くなった時などに使用する砥石です。
仕上げ砥石とは
名前の通り仕上げに使う砥石です。番手は#2000以上のもの全てが仕上げ砥石になります。
仕上げ砥石はきめが細かく研ぐ力は弱いです。鋭い切れ味を出したいときの仕上げ用として使用して下さい。あと、研ぐと言うよりは磨くと思って使用した方が良いと思います。
天然砥石と人造砥石の違い
簡単に言うと、天然砥石は仕上げ用、人造砥石は荒砥石~仕上げ砥石まであるという感じになります。価格は物や番手にもよりますが天然砥石のほうが高額になると思います。
人造砥石は研磨材が入っているので研ぐ力が強く、比較的早く砥げるのが特徴です。ですが、粒子が尖っているため地金、鋼の研ぎ傷が消えないことがあります。
天然砥石は研ぐ力が弱いため、比較的研ぎに時間がかかりますが、人造砥石よりも刃先を鋭く仕上げることができます。
最近では人造砥石の品質が向上していますので人造で十分かもしれませんが、「仕上げ砥石」だけは天然にしか出せない切れ味があると言われています。
ちなみに下の画像の弊社で取り扱っている彫刻刀用の砥石は天然砥石になります。
ホームセンターの砥石の紹介
上記の砥石は弊社近くのホームセンターで取り扱っていた砥石です。
ホームセンターでは人造砥石の取り扱いのみで、天然砥石を取り扱っているところはほとんどないと思います。
まとめ
荒砥石・中砥石・仕上げ砥石、3種類の砥石を自分の刃物の状態によって使い分けていただければと思います。
また、天然砥石を使用するのか人造砥石を使用するのか迷われている方は砥石の価格やどのように仕上げたいかで選んでいただければと思います。
もっと砥石について詳しく知りたい方は砥石屋さんに問い合わせていただくと良いかと思います。