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彫刻刀・木彫ノミメーカーの日常

公開日: 2021.01.20

以前書いた『河清刃物の頼れるスタッフ紹介』で刃物ができるまでに色んな工程があるということを書かせて頂きました。今回はザックリとですが工程の紹介を含め、日常の工場の流れをお話しさせて頂きます。

弊社の工場の稼働は朝8時から始まり、夕方の17時までです。

今みたいな冬の朝は寒くて寒くて仕方ありませんが、夏は夏で朝から暑いです。

今頃の朝は外の気温とほとんど変わらず1℃~5℃ぐらいで、ストーブをつけても10℃~12℃ぐらいです。

夏は一番暑くて40℃になる時もあります。

ここからは実際の工程の順番で進めていきたいと思います。

火造り

火造りは簡単に言うと、ノミなどの大まかな形を作る工程です。

行う時間帯は冬場は午後からやることが多いですかね。

夏は涼しい午前中に大体終わらせます。(終わらないことが多々ありますがw)

最近は会長が午前中、わたくし3代目が午後から火造りする流れになってきました。

一昨年までは会長がメインでやってきましたが現在は3代目の私がメインでしています。

鍛冶屋歴50年の会長と鍛冶屋歴20年の私とではまだスピードに差がありますが日々頑張っております。

研磨

朝から営業終了の17時まで研磨場では職人歴50年以上のFさんと職人歴15年のWさんの2人が中心になって弊社のロングセラー商品のミニ鑿を中心に研磨します。

彫刻刀・ノミなどほとんどの商品でこの研磨作業の工程が一番多いです。

普段、会長は火造りなどを、専務はプレスなどをメインにし、私は火造りや研ぎ、営業などをしていますが、製造数が多い時などは職人2人以外にも私や会長、専務も加わりながら進めていきます。

焼入れ

午前中は2日に1回、焼入れ作業を行います。

焼入れ温度は電気で管理しているため正確です。

焼入れは白紙鋼と青紙鋼とでは焼入れ温度が違います。

白紙鋼は約800℃前後、青紙鋼は830℃前後です。

焼入れ時間はサイズによって違います。

刃付け

刃付けをする研ぎ場ではほぼ1日刃付け作業をしております。

刃付け作業は基本的に「荒研ぎ」「中砥」「仕上げ」の3工程あります。

画像は1番始めにする「荒研ぎ」の様子。

「荒研ぎ」「中砥」は焼きが戻らないように水を出しながら作業するのですが、「荒研ぎ」は水が直接手にかかるので冬場は本当に手が冷たいんです。長時間は出来ない。

他にも細かい仕事を多々ありますが、大体この様な流れで日々稼働しております。

ご存知ない方も多いと思いますが、刃物作りは意外と工程が多く、弊社では火造り・研磨・刃付けなど分業して仕事を進めております。

その他にも包装や事務の仕事も細かくて大変です。

小さな会社なのでみんなが色々な工程を掛持ちし、助け合いながら作業を行っています。

今年も皆様にご満足頂けるように社員共々日々頑張って行きたいと思います。

今年もよろしくお願い致します。

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