彫刻刀・木彫ノミの基本的な持ち方・使い方
彫刻刀や木彫ノミには基本的な持ち方がありますが、彫刻刀の持ち方は分かるけど木彫ノミは分からない、一回も彫り物をしたことがなくてどちらもわからないという方もいると思います。
地域によっては学生の頃に使ったことがあるという方もいると思いますが、いざ大人になってから使おうとしても忘れていることもあると思います。
彫刻刀、木彫ノミで安全に木彫りを楽しんでいただけるよう、今回は彫刻刀、木彫ノミの基本的な持ち方、使い方を紹介していきます。
彫刻刀の基本的な持ち方
画像のように彫刻刀の持ち方は鉛筆を持つ形と一緒になります。
この持ち方で滑ってしまう方は、柄に漆を塗って滑り止めにしたり、親指と中指のところを彫ってくぼませて使う方などがいます。
彫刻刀の基本的な使い方
まず必ず守ってほしいことは、彫刻刀を持っていない方の手は刃の進む方に絶対に置かないこと。
彫刻刀を持っていない方の手は常に刃の横か後ろに置くか、彫刻刀に添えるようにしてください。
彫るのに夢中になると木を押さえる時に手が刃の前に出ることがありますので注意してください。
基本的に彫る向きは前方です。ただ、印刀(小刀)を使う時は手前に引く場合もあります。
また、強くギュっと握ってしまうと木に入る角度が急になり、彫ってすくい上げる時に刃に負荷がかかりすぎて下の写真のように刃が欠けてしまいます。
強くギュっと握らず軽く握るように心がけましょう。
木彫ノミの基本的な持ち方
写真のようにカツラ(ノミの柄の下に付いている金具のこと)のすぐ下を握るように持ちます。
木彫ノミの基本的な使い方
木彫ノミは追入ノミと違って横打ちや縦打ちで使わず、斜め打ちで使うことがほとんどです。
ちなみに斜め打ちとはノミを寝かせて叩く使い方です。木クズをさらうようにする感じです。
基本的には玄翁(げんのう)や木槌で叩いて使いますが、手彫りで使うこともできます。
また、ノミが深く入ってしまった場合、抜くときの注意点があります。
抜くときはゆすって抜くのですが、ゆする方向を間違えると刃先の薄い部分が欠ける可能性があります。
ゆする方向は刃を横にゆすって抜いてください。絶対に縦にゆすらないでください。
まとめ
冒頭でも話したように、彫刻刀にも木彫ノミにも基本的な持ち方、使い方がありますが、個人的には自分の使いやすいように持って使って頂いてもいいと思います。
ただ、刃物は使い方を間違えると危険な道具です。ケガをしないように注意して使用していただければと思います。
そうすれば、楽しい木彫りと長く付き合って行けると思います。