BLOGブログ

彫刻刀、木彫ノミの研ぎ直しに使う砥石について

公開日: 2021.09.21

これまで研ぎについて何回かブログで書いてきましたが、ご自身で研ぐ場合にどのような砥石を使うのかを書いていませんでしたので、今回は弊社で取り扱っている砥石を紹介していこうかと思います。

また、個人で使う砥石と私ども製造メーカーが使う砥石(機械)の違いについてもお話しさせていただこうと思います。

天然砥石

こちらは仕上げ用の真っ平な天然砥石になります。少し切れなくなってきた時に使っていただく砥石になります。
刃先が酷く丸くなっていたり、大きく欠けてたりしていなければ、この砥石を持っていれば十分かと思います。
もし刃先が酷く丸くなっていたり、大きく欠けてしまっている場合は、まず中砥石や荒砥石などの目が粗めの砥石で研いでからこちらの仕上げ用砥石を使っていただければと思います。
ただ、中砥石や荒砥石までご自身で用意するとなるとコスト的にプロに研ぎ直しを依頼した方が安く済むかと思います。

天然砥石(溝付き)

こちらも上記の天然砥石と同じで仕上げ用の砥石になりますが、丸刀を研ぐ時用の溝が彫ってあることが特徴です。この溝があることによって真っ平らな砥石で研ぐよりも丸刀の研ぎが簡単にできます。

紹介した二つの砥石は天然砥石のため価格が高いと感じる方も多いかと思います。
そういう方は同じような物で安価なものがネットで販売されているみたいなので、そちらでも問題はありません。

次は冒頭でお話したように「個人で使う砥石と私ども製造メーカが使う砥石(機械)の違い」について説明していきたいと思います。

工場で使っている刃付けをする砥石(機械)

弊社では写真のように丸い平砥石が回っている機械で手研ぎをしております。
(写真は中砥石です。仕上げではまた違う砥石で研ぎます。)

しかし、多くの方が「機械研ぎ=良くない研ぎ」「手研ぎ=良い研ぎ」というイメージを抱いていると思います。

なぜ機械研ぎに良くないイメージがあるかと言うと、機械だけの研ぎだと研ぎの目が粗かったり、水を出さずに研いでいる研屋さんがいたりするからだと思います。水を出さずに研ぐのがなぜ悪いかというと、刃先が熱を持ってしまい「焼きが戻る」という現象が起き、刃が付いても切れない刃物になるからです。

弊社では自動研磨機による研ぎではなく、機械で砥石を回して手で研いでいます。この作業を3工程して繰り返してますので荒い研ぎ目は残りません。これも“手研ぎ”です。

写真には写っていませんが、もちろん弊社では水を出しながら研いでいるので刃先が熱を持つこともありません。

まとめ

砥石を購入して研ぐメリットは、切れなくなった時にすぐに自分で研ぎ直せることです。
自分で研ぐのが好きな方や研ぎ直しにチャレンジしたい!という方は砥石を購入してみても良いと思います。

もし「砥石買ってまで・・・」とか「自分ではやっぱ研げない・・・」と思っている方は弊社に研ぎ直しを依頼してみてはいかがでしょうか。
弊社のオンラインショップには「定額制の研ぎ直しプラン」もありますのでそちらもお勧めです。

最後にもう一度だけ言っておきます。弊社の研ぎ直しは機械を使って砥石を回して手で研いでいる“手研ぎ”です。
研ぎ直しも安心してご依頼ください。

タグ

キーワード検索