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新品の刃物は買った後に研がないと使えないって本当?

公開日: 2021.08.20

このタイトルを見て普通の人であれば「え、そうなの!?」と思いますよね。

ですが、私どもが展示会などの催し物で販売をしていると、2割ぐらいの方に「これって研がなくてもすぐに使えるの?」と聞かれます。

今回はこの「新品の刃物は買った後に研がないと使えないのか?」という疑問についてお答えしていこうと思います。

結論から言うと研がなくても使えます

現在、弊社も含めて多くのメーカーや販売店様は購入してすぐに使えるように刃を研いでいます。
特に包丁以外の刃物はほぼ購入してすぐに使えますが、職人さんに多いのですが、包丁もそれ以外の刃物も「自分の好きな刃の角度や形」に研ぎ直すという方もいます。

また、新品の刃物はサビないようにニスでコーティングされているものもあって、そのせいで「新品なのに切れない」という場合もあります。
その場合はシンナー(除光液)などでニスを拭き取れば大丈夫です。
また、使っているうちにニスは取れていきますのでシンナーなどがなくても大丈夫ですのでご安心ください。

ではなぜ「研がなくても使える?」と聞かれるのか?

これは元々、新品の刃物(特に包丁)は「本刃付け」をしていない状態で売られていたことが理由だと思います。
本刃付けとは、使用目的に合った刃に研ぎ直すということです。切れ味をもっと上げたいのであれば鋭角な刃に研ぎ直し、固いものを切るのであれば欠けにくいように鈍角な刃に研ぎ直すなど。

この本刃付けという作業は、使用する人が使いやすくするために昔は買った人がすることが多かったのです。

しかし、時代の流れと共に刃物を研げない人が多くなっていき、メーカーや販売店で刃付けをした状態で刃物を販売するように変わっていきました。
ですので、現在ではほとんどの刃物は購入後すぐに使うことができると思いますが、包丁専門店などでは今でも購入が決まってから本刃付けをしてお客様にお渡しするというところもあります。

「これって研がなくてもすぐに使える?」と聞いてこられるのは、このような習慣が理由になっているのだと思います。

まとめ

現在、一部の包丁専門店以外のほとんどの刃物販売店(ホームセンターや文具店、ネット)では購入後すぐにそのまま使えるように刃付けをしてあります。

弊社のオンラインショップや展示会で販売されている商品も本刃付けしておりますが、彫刻刀や木彫ノミの刃の角度がお客様のご希望とは違うようでしたら、お直しもできますのでお気軽にご相談いただければと思います。

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