彫刻刀と木彫ノミの違い
お問い合わせでたまにあるのですが、彫刻刀と木彫ノミの違いが分からず、ご注文や研ぎ直し依頼の確認に時間がかかってしまうことがあります。
これから彫り物を始めようと思っている方や、誰かに彫刻刀や木彫ノミをプレゼントしたいと考えている方の中には、どれが彫刻刀でどれが木彫ノミなのかを知らない方もいらっしゃるので、今回は彫刻刀と木彫ノミの違いについて説明していこうと思います。
見た目の違い
彫刻刀
上記の物以外にも柄が短いタイプや柄と刃が一体になっている共柄タイプの物があります。メーカーさんによっては柄の部分の素材が違う物もあります。
木彫ノミ
画像の物は赤い柄ですが白い柄の物もあります。また、彫刻刀と一緒で柄が短いタイプの物もあります。
彫刻刀との一番の違いは柄の一番下に付いている金具(桂と言います)です。木彫ノミは、この桂を槌で叩いて木を彫ることが出来ます。
作れるものの違い
彫刻刀で作れるもの
木版画、仏像、鎌倉彫、能面、木のカトラリー、消しゴムはんこなど、あらゆる彫り物で彫刻刀は使用するので、これから彫り物を始めようと考えている方は、まず彫刻刀を用意すると良いと思います。
木彫ノミの作れるもの(使用用途)
基本的に木彫ノミは彫り物の荒彫りに使用することが多いです。他には、大きい物を彫る時に良く使われます。
刻字をされている方は木彫ノミだけで作品を作られる方もいらっしゃいます。
まとめ
画像で見れば違いが分かるのですが、写真や実物を見たことがないと言葉だけでは分かりにくいのかもしれませんね。
彫刻刀は多くの方が小学校の頃に木版画を作る際に見たことがあると思いますが、木彫ノミは一部の学校でしか使わないので見たことない方が多いのだと思います。
ですので、その知識のまま「木彫りで使っている道具は全て彫刻刀」と思っている方がいるのだと思います。
あと、余談ですが「ノミ」のことを「ミノ」と間違えて覚えていらっしゃる方もおられます(笑)。
上記の説明で彫刻刀と木彫ノミの違いを分かっていただけたでしょうか?
もし分からないことがありましたら気軽にお問い合わせ下さい。