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河清刃物のもうひとつの得意分野「特殊刃物」

公開日: 2020.12.01

河清刃物の主な製造商品は彫刻刀・木彫ノミですが、実はもうひとつ得意なものがあります。それは特殊刃物です。

弊社の特殊刃物がどういう物かと言いますと、職人さんが使う道具や木彫りでも滅多に使わない刃物のことを言います。

今回はその特殊刃物をいくつか紹介させていただきます。

1.銑(せん)

丸銑
平銑

銑は丸太の皮剥きや桶や樽の内側の曲面をえぐるのに使う刃物で、大きく分けて丸銑と平銑がありますが、丸銑、平銑の他にも色々な銑があります。
サイズは使う人によって色々ご要望がありますが、弊社の定番サイズは丸銑が6寸(180㎜)、平銑が8寸(240㎜)になります。

刃物の両脇に持ち手(柄)を入れて使います。

厚引き銑

これは2年前に大分県のお客様からの依頼で製作した、竹細工で使用する厚引き銑です。平銑の一種で柄を付けて使用しないタイプの物です。

2.木工バイト

平バイト
丸バイト
穴クリバイト

木工バイトは木工旋盤でお椀やお皿などの木製品を作る方が使う道具です。銑と一緒でサイズは使う人によって色々ご要望がありますが、弊社の定番サイズは平バイトが5分(15㎜)、丸バイトが5分(15㎜)になります。

特に使われているのが丸バイトと穴クリバイトです。

穴クリバイトをご自身で製作している木工職人さんも多くいらっしゃいますが、最近は弊社へ注文いただくことも増えてきました。

頻度は多くないですが、丸バイトと平バイトは職人さんからも製作依頼が来ます。
数年前には野球の木製バットを製作している会社様から依頼が来て数本作らせて頂きました。また、展示販売で一緒になる職人さんからのご注文もあります。

3.革断ち包丁

以前のブログ「河清刃物の歴史と道具の変化」で少し触れましたが、昔はほとんど注文がなく革断ち包丁は特殊刃物の扱いでした。
ですが、近年注文が増えてきたこともあり、革断ち包丁やそれ以外の革細工で使う道具の製作にも力を入れており、主力商品に仲間入りしそうな勢いです。

革断ち包丁などの革細工に使う製品に関しては次回のブログで詳しく書きたいと思いますので、今回は簡単なご紹介とさせていただきます。

まとめ

弊社で製作している特殊刃物は他にもまだまだあるのですが、情報量が膨大になりそうなので、また別の記事で紹介させていただきます。

今回紹介した銑や木工バイトの注文は年々減ってきてはいますが、必要としている人、職人さんはまだまだいます。これは他の特殊刃物も同じです。

その人たちの為にも、これからもできる限り特殊刃物の製作を続けていきたいと思っています。
特殊刃物はオンラインショップでの取り扱いはありませんが、お探しの方は弊社へお気軽にお問い合わせいただければと思います。

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